
こんにちは。
ノア音楽教室の大岡史恵です。
子どものピアノコースでは、オリジナルのレッスンノートを使っていて、
その中に「ポイントレッスン」という項目があるのですが、
実はこの数年、この欄は機能していません
(生徒さん、保護者さま、ごめんなさい)。
「ポイントレッスン」とは、
ピアノ教室の運営について、益子祥子先生のもとで学んでいたときに教えていただいたものですが、
月ごとに教室全体でテーマを掲げて、レッスン時間の数分間取り組む、というものです。
たとえば、「今月は聴音」とか「リズム」とか、「音符カード」とか。
いわば、「強化月間」のようなものといったらいいでしょうか。
さて、そんなわけで、今は、
特別に「今月のポイントレッスンは~」といった具合には掲げてはいないのですが、
最近のレッスンで多くの生徒さんに向けて取り組んでいることがあります。
これは、「今月のポイントレッスン」と言ってよいのではないかしら。
前置きが長くなってしまいましたが、
最近レッスンに意識的に取り入れているのが、「初見奏」です。
「初見奏」とは、初めて見た楽譜を弾くことです。
初見ができると、とても便利です。
カンペキな状態ではなくても、両手でいきなり弾ければ、
曲の全体像をすぐにつかむことができます。
この曲、どんな曲かな? と思ったとき、
初見で弾ければ、その曲が好みかどうか、どれくらい難しそうか、など
すぐに把握することができます。
ざっくり弾ければ
上手く弾けなかったところを練習すればいいので、
仕上がりが早くなります。
初見でピアノを弾けるためのコツは、いくつかあります。
わたしは、音大で超絶難しい初見奏を年に2回の実技試験の際に課されていたので、
そしてそれがとても苦痛で、
どうしたらもっとできるようになるか、もがいた時期があったからこそ、
今、生徒さんにかみ砕いて教えられていると思っています。
さて、実際のレッスンでは・・・
生徒さんには、1段4小節だけ、とか区切りの良いところまで、とか
新曲の中の一部を初見で弾くことを レッスンに取り入れています。
まず、弾く前にじっくり時間をかけて、楽譜を眺めます。
同じような模様のところや、特徴的と感じるところをピックアップしたりして、
一音一音弾かずにすむように、塊を把握します。
「ココと同じところ、ほかにもあるよ、どこかな?」とか
「ココとココは似ているけど、途中からああなるよね」とか
「最初はフォルテだけど、2度目はピアノだね」とか
「ココ、複雑奏だから左の和音だけ音読んどこうか」とか、
ヒントを出しながら、楽譜を把握してもらいます
(だんだんに慣れてくれば、このヒントを自分で自分に出してあげられるようになるといいな、と願いつつ)。
そして、「ゆっくりでいいので、両手で弾いてみよう!」。
その後、続けてもう1度弾くと、
1回目でうまくいかなかったところを少し改善できたり
練習が必要な箇所が浮き彫りになったりします。
さあ、これでこの曲は、既に1段(とか半分とか、曲と生徒さんによるけれど)できちゃったね!
続きも同じようにやれば、
譜読みは終わるよ!
・・・というわけで、
「ページをめくるのを忘れて弾いてきませんでした」とか
「ちょっととっつきにくそうと思って手を付けませんでした」
がなくなった状態で、おうちに送り出します。^^
さて、来週、新曲を楽しみに待っていますよ!