
こんにちは。
ノア音楽教室の大岡史恵です。
3/8に書いたブログの続きのような感じですが、
今日は、昨今の音高・音大受験について書こうと思います。
昨今、AО入試だったり、
受験に必須科目であった聴音やソルフェージュ、楽典などの
出題が易しくなったり、なくなっていたり、
そんな傾向があるようです。
その背景には、少子化等…に伴う受験生の減少対策
といったこともあるのかもしれませんが、
受験生にとっては、専門の楽器の練習に専念できるし
いいことなのかもしれないけれど・・・
果たしてそれでいいのだろうか、
と、昭和の時代に音大受験をし
音大に入ってレベルの高いソルフェージュレッスンを受けてきた身として
思ったりしています。
(「レベルの高いレッスンを受けてきた」と自分で言うのは、
なんともおこがましい気もいたしますが、
でも、実際、作曲家の先生によるソルフェージュのレッスンは、
そして優秀な他の学生たちと机を並べた授業は、
とても刺激的なものでした)
とりあえず音高・音大に入れればいい、
そんな理由で専門の大学に行く人は、今の世の中あまりいないはず
(バブル期ならともかく、いろいろと世知辛い世の中ですし)。
楽譜を読み解くこと、音楽を理解することは
音楽家にとって必須な力で、
そのためには、(広い意味での)ソルフェージュの力は
大きな大きな助けになります。
音高・音大に入った段階で
そうした能力・テクニックがついている同級生たちと
やっていかなくてはならないわけですから、
受験科目にない(または易しい問題しか出ない)からといって
それに甘んじていると、
入学時点で既に差ができているわけで・・・。
わたしは、のほほ~んと、うっかり
有名音大に進学してしまったばっかりに
ほんとうに優秀な同級生をたくさんみてきました。
既に世界デビューしていた後輩もいたり。
だからこそ、これから音楽の道を進む人には
磨けば手に入るスキルを
少しでも多く身に付けてもらえたらいいなと
思っています。
当音楽教室では「音高・音大受験コース」と掲げてはきましたが
音高・音大に入るための、というよりも
受験のその先を見据えた学びとして役立つように、
ということを視野に入れて
聴音や楽典等のレッスンをするよう心掛けています。