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5/16 音高・音大受験の最近の傾向に想うこと

 

こんにちは。

ノア音楽教室の大岡史恵です。

 

 3/8に書いたブログの続きのような感じですが、

今日は、昨今の音高・音大受験について書こうと思います。

 

 

昨今、AО入試だったり、

受験に必須科目であった聴音やソルフェージュ、楽典などの

出題が易しくなったり、なくなっていたり、

そんな傾向があるようです。

 

その背景には、少子化等…に伴う受験生の減少対策

といったこともあるのかもしれませんが、

 

 

受験生にとっては、専門の楽器の練習に専念できるし

いいことなのかもしれないけれど・・・

 

 

果たしてそれでいいのだろうか、

と、昭和の時代に音大受験をし

音大に入ってレベルの高いソルフェージュレッスンを受けてきた身として

思ったりしています。

 

(「レベルの高いレッスンを受けてきた」と自分で言うのは、

なんともおこがましい気もいたしますが、

でも、実際、作曲家の先生によるソルフェージュのレッスンは、

そして優秀な他の学生たちと机を並べた授業は、

とても刺激的なものでした)

 

 

とりあえず音高・音大に入れればいい、

 

そんな理由で専門の大学に行く人は、今の世の中あまりいないはず

(バブル期ならともかく、いろいろと世知辛い世の中ですし)。

 

 

楽譜を読み解くこと、音楽を理解することは

音楽家にとって必須な力で、

 

そのためには、(広い意味での)ソルフェージュの力は

大きな大きな助けになります。

 

 

音高・音大に入った段階で

そうした能力・テクニックがついている同級生たちと

やっていかなくてはならないわけですから、

 

受験科目にない(または易しい問題しか出ない)からといって

それに甘んじていると、

 

入学時点で既に差ができているわけで・・・。

 

 

わたしは、のほほ~んと、うっかり

有名音大に進学してしまったばっかりに

ほんとうに優秀な同級生をたくさんみてきました。

 

既に世界デビューしていた後輩もいたり。

 

 

 

だからこそ、これから音楽の道を進む人には

 

磨けば手に入るスキルを

少しでも多く身に付けてもらえたらいいなと

 

思っています。

 

 

当音楽教室では「音高・音大受験コース」と掲げてはきましたが

 

音高・音大に入るための、というよりも

 

 受験のその先を見据えた学びとして役立つように、

 

ということを視野に入れて

 

聴音や楽典等のレッスンをするよう心掛けています。